子供の幸せを願って

~未熟児で産まれ、知的障害・言語発達遅延を患った息子の成長において私ができること~

⑪2歳になっても言葉が出ない息子~家族の支えとともに息子の「喜び」を探していたあの頃~

前回のあらすじはこちら↓

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1歳6か月になる前にようやく歩き始めた息子は、そこからよく歩いてくれる子になりました。

 

歩けない心配が嘘だったかのように、「こんなに小さな体で、こんなに歩けるの?!」っていうくらい、たくさんたくさん歩いていました。

 

「横目での壁すれすれ歩き」など気になることもありましたが(前回のあらすじ)、とにかくみんなと同じように、いや周りの子以上にたくさん歩けるようになった息子にうれしさも感じていました。

 

歩くといっても好きな方好きな方へ流れ、バスや電車でも落ち着いていられず、外食だって椅子に座っていられないから、本当にドタバタでハチャメチャのお出かけなのに、私はよく息子を外に連れ出していました。

 

まだまだ言葉を話すことはできなかったけれど、表情は豊かでアンパンマンを見れば「あっあっ」って反応するし、大好きな救急車や消防車を見れば顔を真っ赤にして興奮してるし、公園でブランコに乗せればニコニコしている・・・

 

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そんな、息子を見ていると落ち着きがなくてもしゃべることができなくても、「息子を喜ばせてあげたいな」「楽しいところへたくさん連れて行ってあげたいな・・・」と思うわけです。

 

 

 

ちょうど、その頃に娘を妊娠して、つわりの時期はよく実家にも帰っていました。

 

そんな時は私の母と姉が息子を公園に連れていってくれたり、車や電車を見せに行ってくれたり。

お姉ちゃんはまだその頃は外出できていたんですね。↓

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体の元気なお母さんは、電車に乗っていろいろなところに息子を連れて行ってくれて・・・

 

落ち着きもなく、奇声をあげたり宇宙語ばかりの息子を一人で連れていくなんて大変だっただろうに・・・

 

親の愛を感じます・・・

 

私がしんどい時は、いつもいつも家族が協力してくれました。

 

 

 

息子を産んで一か月実家に帰った時も、お姉ちゃんは夜中に起きて泣いている息子を抱っこしたり、ミルクを作る手伝いもしてくれていました。

 

体の調子が悪いのに、泣いている息子を抱っこしながら陽気に歌を歌ってリズムにのってあやして、「あっ!このリズム寝るわ~(^^♪」って楽しそうで。

 

でも、それで余計に体を痛めることもあったのに、お姉ちゃんは自分の体よりも息子のお世話を一生懸命にしてくれていました。

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おむつを替えているお姉ちゃんに、新生児の息子の黄色いう〇ちがすごい勢いでかかったことも、とてもいい思い出です(^^)

 

私と一緒にお母さん役をやってくれて、ありがとう・・・

 

 

 

私はそんな家族の支えがあったからこそ、発達の問題よりも息子への愛情をさらに大きく感じ、歩けるようになった息子とのお出かけも頑張れたのかもしれません。

 

公園へ行ったり、ショッピングモールへ行ったり、動物園に行ったり、遊園地へ行ったりと・・・

 

大変だったけれど、大変よりも息子の笑顔が何よりのパワーになりました。 

 

 

 

おしゃべりに関しては、もう完全な宇宙語でしたが、1歳9か月頃にようやく「えいっ!」「ばんっ!」というような掛け声を出すようになりました。

 

といっても、構音が全くなっていない発音不明瞭の息子の言葉は、そのように聞こえるという程度です。

 

私が指でピストルのマネをして「ばん!」と言うと、息子もそれをマネするという感じが、今思えばそれが息子の最初の言葉だったような気がします。

 

1歳半検診を過ぎ、しゃべることを心待ちにしていた私はその掛け声をしゃべり始めだと思っていました。

 

「あっ!これってもしかして言葉が出たのかな?」

 

「1歳9か月で少し遅かったけれど、やっぱり大丈夫だったんだ(^^)」

 

「これから、どんどん言葉が出てくるんだ!」

 

そう思っていた私は、今まで以上に一生懸命に息子に話しかけました。

 

見るもの、触れるもの、感じるもの・・・

 

その全てを言葉にして息子と接してきました。

 

テレビが象が映るたびに「ぞうだね~」

 

公園で大きい石と小さい石を見つけて、「こっちは大きいけど、こっちは小さいね」

 

熱いもの冷たいものを触らせて、「これは熱い!あれは冷たい!」

 

スーパーで買い物の時は、商品を手に取るごとに名前を教えたり・・・

 

絵本を分かりやすくオーバーリアクションで読んでみたり・・・

 

ここには到底書ききれない程の語り掛けを、日常生活の全てを利用して行ってきました。

 

 

 

それでも、2歳になっても息子の言葉はその掛け声だけ・・・

 

こんなに言葉を教えているのに・・・

 

周りのお友達は2語文、3語文とどんどんはっきりおしゃべりをしていく・・・

 

この頃から、私は「言葉の遅れ」「表出性言語発達遅延」「言語発達遅滞」など、ネットであらゆる情報を本格的に集めだしました。

 

でも、どの情報にも書いてあるのは「言葉のシャワーを浴びさせて、その器をいっぱいにしましょう」ということ。「その器から言葉が溢れ出したら、言葉が出てくるようになる」と。(知的障害の程度にもよります)

 

 

 

もう、やっているよ・・・

 

息子が未熟児で産まれた時から、これでもかっていうくらい言葉のシャワーをかけているよ・・・

 

でも、何もしゃべらないよ・・・

 

発する言葉は、発音不明瞭の掛け声だけだよ・・・

 

あとは、「〇▽凸凹✖△〇・・・」って、人間の子じゃなくて動物みたいだよ・・・

 

こうして、私は息子との❝言葉の戦い❞が始まったのです。