困難は乗り越えられる人に訪れるものではなく、困難によってその人が成長し深みを増していくもの～小さな幸せを見つけ捉え方を変える～
私の自閉症児を抱えているママ友がこんなことを言ったことがあります。
「〇〇はきっと乗り越えることができるから、神様はその試練を与えたんだよ。と、人に言われるのが辛い。」と・・・
「私はそんなに強い人間じゃない。」と・・・
その人のように、なかなかコミュニケーションをとれずに子供に泣き叫ばれる毎日、重度障害を負った人のように昼夜問わない医療介護、心を開けずに孤独感に陥ってしまっている人、苦しい病気がずっと治らない人、思うように稼げずに貧困で苦しむ家庭、深い傷を負いコンプレックスを抱えている人など・・・
乗り越えられる壁が自分のところに立ちはだかるのか？
私はノーだと思います。
もちろん、そう心の底から思って自分を奮い立たせることができる人にとってはイエスです。その言葉が心にある人も、今までさまざまな苦しみを抱えた結果の結論であると思っています。
でも、実際その困難や壁を乗り越えられずに押しつぶされ、自ら命を絶ってしまう人たちがいる現実。
一番初めのブログでも書かせていただきましたが、私の身近な存在に青春真っ只中のあの時から２０年以上も体の痛みやしびれ、だるさ、言葉では表現できないなんとも言えない不快感などと戦っている人がいます。治っていくどころか、年々どんどん状況は悪化していく・・・・それでも、死ぬことさえ許されない拷問。
これは乗り越えられる壁ではない・・・
そんな苦しみから逃れることのできない人の生きがい。
それは・・・
私の二人の子供たちだと・・・・
もう、私は胸が詰まる思いです。
こんな状況でも、生きがいを見つけ幸せを感じることができるのか・・・・・
これが本当の人の強さ。
お金持ちがすごいのではない、頭が良いのがすごいのではない、健康を保つことがすごいのではない、毎日楽しんで過ごすことがすごいのではない・・・（もちろん、それもすごいことなのですが）
本当にすごいこととは、苦しみの中でも生きがいや幸せを見つけられること。
それが、人間の究極のすごい力だと思っています。
ここではその人のことはまだ大きく取り上げませんが、私の人生その人なくしては物語れないのです。
現実、乗り越えられない壁はあるけれど、そんな中でも幸せを見つけることはできる。
例えば健康さえあれば、口からものを食べられる幸せ、歩ける幸せ、会話ができる幸せ、すんなり眠ることのできる幸せ、働ける幸せ・・・など、当たり前と思っていたことが本当はすごい幸せなことだと気づくことができる。
では健康でなかったら不幸せなのか？私のその身近な存在の人のように、人とのつながりや、いろいろな表情、ちょっとした自然の風景、さまざまな思想から幸せを感じることもできるのです。
そう、苦しみの中でのその小さな幸せを自ら探し、それを生きる力に変えていく。
苦しみばかりに目を向けるのではなく、視野を広げさまざまなことを吸収し多感になることによって幸せを見つけることができると思います。
困難や壁は程度も種類も人それぞれ。
もちろん、周りがうらやましいと思うこともあるでしょう。なんで自分ばかり・・・と思うこともあるでしょう。
でも、それはその困難を乗り越えられるから与えられた試練ではなく、運命だと思います。
でも、その運命は自分の考え方次第でどのようにも捉えることができる。
プラスにもマイナスにも・・・・
だから、周りと比べることなく、自分の運命としっかり向き合い、そんな中でも小さな幸せをたくさん見つけ、今できることを頑張ってみる。
幸せの見つけ方は人それぞれ。幸せを感じる基準も人それぞれ。
そのそれぞれの方法で自分なりの幸せを見つけていく。
そうして毎日一歩づつ歩んでいくことが大切だと思っています。
だからといって、頭ではそんなことを理解しているつもりでも、感情に振り回されてしまうこともあると思います。
前向きにな気持ちになったり、後ろ向きな気持ちになったり・・・
ありのままの状況を受け入れ、ありのままの自分を受け止める。
言葉で書くのは簡単ですが、それを実践することは本当に大変なことでもあると思います。
日々、試行錯誤しながら抜け道を探していく。
それが、人生なのかな・・・と思います。
