絵が苦手な息子が意欲的に絵を書いた?!~「楽しい感情の共有」が生み出した大きな成果とは?~
未熟児で産まれ、幼少期に軽度知的障害を患っていた影響か、息子は「絵を書くこと」が非常に苦手です。
苦手な言葉よりも更に苦手な視覚認知・・・
パズルやブロックをはじめ、折り重なる線の中に隠れた図形を見つけることも困難です。↓
だから、子供であれば暇つぶしにでもやるような「お絵かき」を息子は自らすすんで行うことはありません。
「お絵かきしようよ(^^)」と誘っても・・・
「僕はできないから・・・」
と返されます。
でも、まだまだこれからも強制的に絵を書く機会は出てきます。
それが図工の授業・・・
これからもずっと「僕はできないから・・・」と嫌な気持ちでその時間を過ごすのかな?
別に上手じゃなくたって、少しでも自信をつけることができたら、取り組む時の気持ちが全然違うんじゃないかな?↓
そう思った私は再度「お絵かきしよう(^^)」と息子を誘ってみることに。
「やだよ」
そうだよね(^-^;
「それよりフリスビーしたい!」「お母さん、一緒にフリスビーしようよ!」
なるほど、なるほど。息子は私とフリスビーがしたいのか!
「じゃあさ、この絵と同じ絵が書けたら〇分遊んであげる(^^♪」と、初級コースは簡単なうさぎの顔を書けたら2分、中級コースはアンパンマンの顔を書けたら3分、上級コースは少し凝った人の顔を書けたら5分・・・と、レベルに合わせて遊べる時間を設定してみました。
というわけで、全部書けたら10分私と遊べます(笑)
もちろん、最初の初級コースと中級コースは息子でも楽々書けるものにして、まずは絵を書く意欲をそそります!
私がチャレンジしてほしいのは上級コースの「少し凝った人の顔」。
でも本当は人の体まで書いてほしいのですが、最初に大変なところまで提示してしまうとやる気がなくなってしまうので、ここはまだ書きません。
大事なのはまずは絶対に書けるものを書かせて、次はちょっと頑張ればできそうなものをチャレンジさせる。
更なるチャレンジはその次の段階で目の前に出していきます。
これって、勉強においても同じことが言えますよね。
そして、レベルによって遊べる時間を設定したことで息子の中でゲーム感覚となり、まんまと「やる!」と言い出しました(^^)v
だって、まずは絶対に書ける中級コースまでを書けば5分は確実にゲットできるのですから(^^)
もうその流れを作ってしまえば、その次の上級コースもやらないわけはありません。
もう息子の中では、絵を書く苦手意識よりも「もっと遊べる時間を増やすぞ~」という時間との戦いに変わっています(笑)
こうして意識をずらすことによって、苦手なことでも取り組めるようになるんですね(^^)
意欲満々になった息子は、何度か書き直しをしながらも見事に上級コースを制覇しました☆
これはただ単に「マネでいいから絵を書こうよ!」では成し遂げられなかったと思います。
だって、自分にメリットがなければあえて苦手なことってやらないですよね?
苦手なことに取り組むためには、こうして簡単なメリットを提示してあげるだけで楽しくできるようになることもあるんです。
そして、そこで感じた「できた!」という気持ちが、次の大きなチャレンジにつながっていきます。
そんな気持ちの流れを予想していた私は、あえて最初の段階で体まで書かなかったんです。
だって、息子はもっと遊ぶ時間を伸ばしたいに決まっているし、この上級コース制覇によって自信をつけるから( *´艸`)
案の上、息子は「ねえねえ、10分コースは?」って(笑)
一気にプラス10分をねらっている様子(笑)
だよね?やりたいよね?(笑)
「10分コースもあるけど、それは難しいよ~」「どうする?」
すると息子は「やる(^^)/」と(笑)
こうして、この段階で私は人の体を含めた絵を書いたんです。
きちんと、首を書いて、肩を書いて、腕を書いて、肘も書いて・・・
全身全てを書きました。
これは今まで見本を見てもなかなか書けなかったもの。
どこから線が出ていて、どういう空間があって、どこにその線がつながっていくのかがなかなか理解できない息子にとっては難題です。
普段、絶対書きたがらないのに、夢中で鉛筆を走らせる息子(笑)
何度も何度も消しゴムで消しながら、私が書いた見本を見て一生懸命に書いていきます。
その間、投げ出すことも、諦めることもなく・・・
すると、ついに全体像を書き終えることができました!
でも、3か所明らかに違う形が・・・
それは襟と左肘とくつのヒール。
でもでも、以前に比べたら圧倒的な出来栄えでした(^^)
「すごいじゃん!書けてるよ!」「前はこんなに書けなかったのに、やっぱりできるようになったじゃん(^◇^)」
としっかり褒めたあとに、「この3か所だけ直してくれる?」と修正を促がしたところ、文句も言わずに素直にしっかりと直してくれました(^^)
こうして、完璧な人の体を書けた息子は気分を良くして、私と遊ぶ時間を20分ゲット!!!
時間ゲットもそうだけど、何より体をきちんと書くことができて本当におめでとう(^_-)-☆
また、一つできるようになったことが増えたね(^^)/
できるようになったことはほんの小さなことかもしれないけれど、「絵は書きたくない!」と拒否していた気持ちが、「ちゃんと書けた!」に変わって、また次に書くときも意欲的に取り組めるようになったことが何よりも大きな報酬だね!
こうして、私は約束通り全力でフリスビー遊び(笑)
廊下と寝室をつなげて長い距離を確保し、柔らかいフリスビー2個で投げ合いです(笑)
今回のルールは相手に当てたらポイントゲット!
というか、これとても盛り上がって楽しいのですが20分全力はきつい・・・(^-^;
娘も入って3人でやったのですが、みんな汗だく(笑)
でも、息子も娘も大満足で♪
私も息子の苦手意識を少しでも改善することができて大満足♬
私が何度も息子に言う言葉・・・
『上手じゃなくていいんだよ。前よりちょっとでもできればすごいこと!』
『そのちょっとでも「できた!」という気持ちが楽しさに変わるよ(^^)』
そうなんです・・・
苦手なことは、周りと比べてできるできないを判断する必要はない。
勝負は得意なことでしていこう。
でも、苦手なことを完全拒否してしまったら、自分の殻に閉じこもってしまうだけ。
苦手なりにも、自分のペースを作ることができたら、人生もっと楽しめる。
そんな「自分のペース」をしっかりと作っていこう!
そして、今回の作戦を成功させた大きな鍵は・・・
遊ぶ時は、親も子供と一生懸命に全力で楽しんで遊ぶ!
ということ。
これを普段からしていたから、息子は私と遊ぶ時間欲しさに苦手な絵も意欲的に取り組むことができたんですよね?
遊びたいという気持ちが発生するだけではなく、「楽しい感情を共有する」ということは人間関係においてとても深いつながりを作り上げます。
そうして、「楽しい感情を共有できた相手」とは大変なことも一緒に頑張ろうという気持ちが芽生えるんです。
そんな大事な「気持ちの共有」を作るために、「全力で子供と遊ぶ!」ということはとっても有効です(^_-)-☆