自分も含め、世の中完璧な人っていますか?~「できること」に注目し、「できないこと」は理解しよう~
つい最近・・・
人ってやっぱり完璧じゃないんだな~
と思ったことがありました。
先日、娘の担任の先生から、連絡帳でこんな「お願い」がきました。
「9月に入ってから忘れ物が目立っていて、本人も困っています。」「まだまだ1年生、うっかりすることもあると思うので、お母さまも持ち物チェックをお願いします。」
とのことでした。
・・・・・
ん?忘れ物?
私、毎朝、全部チェックしているけど???↓
そこで、「毎日チェックしているのですが、何を忘れていますか?」と聞くと・・・
「筆箱3回くらい、算数の教科書ノートと別の教科の教科書ノート」とのこと。
え~!!筆箱もいつも消しゴム入っているかな?とか、鉛筆削ってあるかな?とかもチェックしているのに??
ちなみに算数を忘れた時は、連絡帳の時間割に書いていなかったんです(-_-;)
どうやら、娘が書き間違えたようで・・・
前回の筆箱事件は、ランドセルに入れたままにしてしまったようで、もう娘にしたら机にない時点で「忘れてきた~!」と思ったようです(^-^;
それにしても9月から3回も?!
そうなんです・・・・
常日頃、しっかり者だと私が思っている娘は、いつも物を探さない(笑)
自分が使いたいときに手元になければ、それはもうないも同然・・・
運動も勉強もよくできて、絵も工作も得意で、しゃべる内容も大人びていて、いつも元気で明るくて、お友達もいっぱいいて、歌やダンスが大好きで、ほぼ何も問題ないと思っていた娘。
(できるのがすごいという自慢ではないです。できる子なりの課題もあります。)↓
でも、そんな娘にも『物を探せない』という欠点がありました(笑)
そういえば、家でも「あれがない!これがない!」って騒ぐわりには、足元にあったり、いつもしまってある場所にあったり、ちょっと目を動かすだけの範囲にあったりするのに、「ない!ない!なーい!!!」となることがあるんです(-_-;)
今まで何でもできると思っていて、「この子ができないことって何だろう?」と考えてもすぐに思いつかなかったのですが、やっぱりありましたね(笑)
(ちなみに、娘は(唯一?)スイミングが苦手です。)↓
この『物を探せない』というのは、できないことなのか?苦手なことなのか?は微妙なラインですが、明らかに不注意です。
でも、今回こういった娘の特徴が学校で目立ったことで、私もそこに意識をすることができるようになったので良かったです(^^)
そして、何よりも「できること」ばかりではなくて、自分が「できないこと」を知ることってすごい大切なこと・・・
何でもかんでもできてしまうと、周りができないことが「なんでできないんだろう?」と不思議に思ってしまう。
「自分もできないことがある」ということを知ることで、相手ができないことも理解できるようになる。
そして、「みんなが完璧じゃない」ということを理解することで、自分にも相手にも優しくすることができる。
さらに、そういった気持ちが、それぞれの得意を生かし合って、助け合うことにつながっていくんです。
未熟児で産まれ、軽度知的障害と言語発達遅滞を患い、吃音障害と発達凸凹を残した息子と一緒に育ってきた娘は、いつも何でもできる立場。
特に、ほぼ全ての項目で平均以上の能力のある娘は、自分に自信があると思います。
もちろん、自分がもともと持っていた能力や努力して得た力に自信を持つことも大切なこと。
でも、そんな娘は「自分にもできないことがあって、苦手なこともある」ということを、しっかりと自覚していく必要があります。
そうすることによって、変な自意識過剰をなくし、できることは自信を持ち、できないことは努力をするということにつなげていくことができる。
そして、いずれは「努力をしてもできないこともある」ということをしっかりと経験する。
また、その「できること」と「できないこと」は人それぞれであることを理解する。
こうして、相手への思いやりの気持ちが育まれていきます。
どうしても自分のことは棚に上げて、相手に厳しくなってしまう方もいらっしゃるのが現状・・・
もちろん、内容によっては「明らかにどうなのかな?!」ということもあるんだと思います。
でも、自分も含め、世の中完璧な人っているのでしょうか?
あるひとつの項目では自分が勝っているかもしれないけれど、別の項目では相手が勝っているかもしれない・・・
「努力」という一言では、片付けることのできない世界があります。
「努力」によって、みんなが理想通りにできれば、何の問題も起こらないんです。
「努力」をしてもできないことがあるから、困っている人たちがいるんです。
誰だって「努力」で全てを解決できるなら、理想通りの人間になりたいんです。
でも、それは現実的に不可能・・・
できない自分を認め、できない相手を認めることはとても大切なこと。
そんな中でお互いができることで助け合う。
夫婦関係も家族関係も仕事関係も・・・
全ての人付き合いにおいて、この「できないことがある」ということを理解し合うことが円滑な人間関係を育んでいくのだと思います。
これは努力をしなくてもいいと言っているわけではありません。
お互い、それぞれの努力や歩み寄りの努力はもちろん必要・・・
でも、それ以上に「できること」と「できないこと」の種類は、人それぞれであることを理解することが何より重要であると思います。
それをしっかりと胸に刻むことができれば、人間関係が悪化するようなことはないのではないかな?とも思います。
以上のことが顕著に分かりやすい障害児の子育て。
「努力」をしてできることと、「努力」をしてもできないことが、それぞれたくさんあります。
そういった中で、できることに注目し、できないことは理解してあげることがとても大切になってきます。
でもこれは、障害児の世界だけではなく、私たち一般の世界でも大いに通じる話しです。
「できること」でお互いを助け合い、「できないこと」はお互い理解をし合う・・・
そんなことを、これから子供たちに教えていきたいなと思いました。