お父さんが夜中の5時まで働ける理由~「心の疲れ」と「体の疲れ」の関係性~
前に、このブログでお父さんに向けた手紙を書きました。↓www.jiritsusupport.com
私のお父さんは若い頃に脱サラをして、ラーメン屋を開業しました。
知り合いのお店で修行をして、自分のお店を持ちました。
そこから、朝から夜中まで働く生活が始まったんです。
朝の10時にはお店に行って、そこから夜中の4時5時まで働くんです・・・
そんな生活がもう44年・・・
「なんでそんなに働けるんだろう?」
でも、手紙のブログにも書いたように、お父さんはいたって前向き。
弱音を吐かない。
とにかく、その日その日やるべきことを淡々とこなしていくだけ・・・
そして、いつになっても仕事を辞める気配がない・・・
そこで私は夏休みにお父さんと田舎に帰った時に聞いてみました。↓
「ねえ、倒れるまで働くんでしょ?」
すると・・・
「あったりまえだろ~!」とニコニコで(笑)
やっぱり・・・
「なんで、そんなに働けるの?」
そこには、お父さんなりの理由がありました。
「サラリーマンで働いていた時、嘘をついて商品を売らなければいけなかったんだよ。」「しかも、それを上司に強要される。」「嘘をつくって、俺はそういうのできないから。」「お前もそういうの苦手だろ。」
(あくまでも父の感性の話であり、今となってはその会社が嘘をついていた事実や証拠もなく、会社自体もそれぞれであり、またサラリーマンを否定するものではありません。)
「心の疲れって本当に疲れるんだよ。」
「心の疲れは寝ても簡単に治らないけど、体の疲れは寝たら治る。」
「だから、今こんだけ働いていたって全然平気。」
「体の疲れなんて、大したことないよ。」
「常連のお客さんもいっぱいいるし、みんな昼から飲んだくれてワイワイやってる(笑)」
なるほど・・・
なんで、高齢になってまでこれだけ体を酷使できるんだろう・・・と思っていたけど、
お父さんは「心の疲れ」と「体の疲れ」を天秤にかけていたのか。
そこで、お父さんにとっては「心」のお皿にすごい重りが乗っかって、下に下がってしまったから、自分が生きる道を「体の疲れ」中心に持っていった。
ただし、自営業は自営業の大変さがあります。
全て自分の力。
収入も安定せず、「体の疲れ」だけでなく「心の疲れ」も発生するはず。
それでも、お父さんは何よりも当時経験した「嘘」が嫌だった・・・
他にも「嘘」をつかずにできる職種もいっぱいあっただろうに、上司や部下に挟まれること自体が嫌になってしまっていたのかもしれません。
そんな時に知り合いから舞い込んできた「自営」という道。
「自宅近くのいい立地が空いてるから商売しないか?」と。
そこで、選んだラーメンという世界・・・
同じ場所でこのお店を44年も守り続けてきたことは、お父さんの強い決意と大きな努力を感じざるを得ません。
そして、自分が選んだ道は間違っていなかったと、今も前を向いて働いているわけです。
こうして、お父さんは「心」と「体」の天秤を保っているのか・・・
でも、私はふとこんなことを思いました。
寝て治る「体の疲れ」ならいいけれど、寝ても治らない「体の疲れ」だったら?
お姉ちゃんのように・・・↓
四六時中、体の痛みやしびれや不快感がずっと襲ってきたら・・・?
しかも、それが治る気配もなく20年以上・・・
それでも、「体の疲れ」を選択できるだろうか・・・
もし、そんな不治の病がなくなるならば、「心の疲れ」の方がいいと思うのだろうか・・・
でも、「心の疲れ」も本当に苦しいと思います。
もう、ここまで究極の話しになると、私の周りではお姉ちゃんにしか分かりません。
お父さんのように「心の疲れ」と「体の疲れ」はある程度のところまでは比べることができるかもしれないけれど、それぞれが深刻になった時は、やはり比べられないものだと思います。
どちらも深刻になってしまえば、なかなか思うように抜け出せない世界・・・
だから、「心身の健康」という言葉があるんですね。
健康にはどちらもが非常に大切であるということ。
「心」を崩せば「体」にもその影響が出てきます。
「体」を崩せば「心」にもその影響が出てきます。
だからこそ、その両方を保つ・・・
これは人類の永遠のテーマですね。
もし、どちらかにその天秤が大きく傾いてしまったら、上に上がっている片方のお皿を一生懸命に守り抜くことによって、お姉ちゃんのように少しでも生きる活力が出てくるのかもしれません。
できるだけ上の方でバランスを保ち、傾いた時はもう一方を上げられるように・・・
そして、何よりもなるべく二つのお皿を下げないように・・・
そんな「心と体の天秤」の機能を壊さないようにすることが大事なのかな?と思います。