⑩歩けるようになった喜びから一転・・・~悩みや苦しみは【時間】が解決してくれる?~
前回のあらすじはこちら↓
1歳を過ぎた息子はまだ歩けませんでしたが、「つかまり立ち」や「つたえ歩き」が出来ている時点でまだまだ私の中では順調でした。
早い子はもう安定した一人歩きで、おしゃべりが始まっている子もいて。
「大丈夫。だって、この子は未熟児で産まれたんだから・・・」
と、自分に言い聞かせていました。
でも、1歳3カ月になっても1歳4カ月になっても歩けない・・・
ずっとハイハイしているんです。
だんだん、体も大きくなっていって・・・
「やっぱり少し遅いなあ・・・」とモヤモヤした気持ちで、一人で歩けるようになることを首を長くして待っていたところ・・・
1歳6カ月になる手前でようやく歩けるように!
この時の最初の一歩は本当に心待ちにしていたのでうれしかったです(^^)
それからはあれよあれよという間に「一人歩き」が上手になって♪
ただ、「言葉」は全く出ていませんでした。
でも、ゆっくりの発達を覚悟していた私は「言葉」よりも一人で歩けるようになったことがうれしくて(^^♪
医師からは「発語は2歳まで様子見」と言われましたが、まだその頃は「言葉」に対して大きな焦りもありませんでした。
だって・・・、ゆっくりでも確実に許容範囲内で成長していましたから・・・
大丈夫、きっとまたそのうちしゃべり出すよ・・・
そして迎えた【1歳6カ月】検診。
10カ月検診の時に一度は全て「はい」に丸を付けることができた母子手帳も、再び「いいえ」が目立つように・・・
「ママ、ブーブーなど意味のあることばをいくつか話しますか。」→「いいえ」
「自分でコップを持って水を飲めますか。」→「いいえ」
そう、コップを使うこともまだできていませんでした。
何度も練習はしていたものの、『コップを持って口まで運びそれをこぼさずに飲む』という動作ができないんです。
コップを持たせたら、投げてしまうか、遊んでしまうか、口に運んでもむせてしまうか・・・
コップに限らず、『ストローで飲む』という動作も習得までにかなりの時間がかかりました。。。
本当に一つ一つを教えるだけで、すごい労力と時間がかかります。
そして、「やっと歩けるようになった(^^♪」と思ったのもつかの間・・・
自由に歩けるようになれば勝手にどんどんいろんなところへ行ってしまう。
でも、この年齢の子は当たり前のことなので、これはいいんです。
私が気になったことは・・・
壁のすれすれのところを横目で見ながら何度も往復すること。
壁だけでなく、垂直にそびえる平面さえあればタンスでもなんでも・・・
「指しゃぶり」もずっとしていたので、指をしゃぶりながら何度も壁のすれすれを横目で見ながら往復する息子・・・
走れるようになってからは、それがスピードアップです。。。
なんだろう・・・
この動き・・・
本当にすごい奇妙で自分の息子なのにすごい怖かったです。
理由を聞くにも全くしゃべれないし・・・
でも、「横目での壁すれすれ歩き」も「指しゃぶり」もなるべく「だめ!」と言わずに好きなようにさせていました。
こういった癖はきっとストレス解消につながっているのだろう・・・
この癖を非難して強制的にやめさせたら、きっともっとおかしなことになるのではないか?という恐怖心もありました。
でも、これが何年も続いて・・・
何か他のことに興味を持たせることくらいしか対策がなく、私がすごいストレスでした。
もう、当時数年の写真はいたるところで息子は指をしゃぶっています。
横目で壁のギリギリを歩くところは写真を撮っていないのでありません(笑)
そして数年経って・・・
その間、私の我慢が限界にきてやめさせようとしたことももちろんあって・・・
でも、やめさせようと思ってどんな声かけをしても、それが一向に収まる気配はなく・・・
結局、それらを収めてくれたのは【時間】でした。
やめさせようとしたこともあるけれど、基本的に言いたい気持ちをぐっと我慢してその数年を過ごしていました。
もう「我慢」を通りこして「諦め」に入り、特にそれらが気にならなくなって嫌な気持ちにならなくなってきた頃・・・
あれ?そういえば、「横目で見る壁すれすれ歩き」も「指しゃぶり」もしなくなったよね?という感じです(笑)
今となっては、力づくでやめさせなくて良かったな・・・と。
ただ、この「指しゃぶり」はその後「爪噛み」に変化し、「指の皮噛み」へと悪化していくのでした(-_-;)
気付くと、いつも指を噛んでいる息子・・・
そして、皮がめくれ血がにじんでくる息子の指・・・
ここまできた時は、もう幼稚園年長くらいだったかな・・・
知的障害と言語発達遅滞の影響でみんなと同じように理解ができず、ちゃんとしゃべれずで幼稚園では緊張している姿も多くて・・・
すごい辛かったんだろうな・・・
私も毎日イライラしていたし・・・
「ばい菌入るからやめようね」というくらいしか言えなくて・・・
息子はまだ幼かったので、それでも❝元気な明るい男の子❞でしたが、その痛々しい指先が本人のストレスを物語っていました。
息子も私も当時はボロボロだったような気がします・・・
「やっと歩けるようになった!」という喜びから一転、次から次へと出てくる【奇妙な癖】に悩まされるのでした・・・