子供の幸せを願って

~未熟児で産まれ、知的障害・言語発達遅延を患った息子の成長において私ができること~

子供の機嫌を直す魔法の言葉~共感→説明→笑顔の法則~

今日、子供の帰りを家で待っていたら・・・

 

「大事件!大事件!」

「早く、お母さん来て!」

と、息子の大きな声が外から聞こえてきました。

 

普段はインターフォンを鳴らすのに、どうしたんだろう。

まさか、娘が階段から落ちたとか?!など、嫌な予感がしました。

 

急いで玄関に向かいドアを開けると、学校帽の中に小さなコクワガタを入れたニコニコ笑顔の息子が立っていました。

 

「帰る途中で葉っぱの裏にいたんだよ♪」と、興奮冷めやらぬ状態で早速虫かごに入れ、昆虫ゼリーもあげて飼うことに。

 

息子はワクワクウキウキが止まらないまま、おやつを食べ、すぐに学校の宿題に取り掛かり、日課である「今日の感想文」を書き終えました。もちろん、この日の感想はコクワガタを捕まえたこと。

 

❝今日、学校から帰ってくるとちゅう、葉っぱのうらにコクワガタがいました。それで、虫かごに入れました。あと、チップと虫のゼリーを入れました。ぼくは、すごく幸せでしたし、すごく楽しい気もちです。❞

 

普段は、この程度の文章量はすぐに思いつかずに「他に何書こうかなあ」「思いつかない」と時間をかけており、都度「そのあと、どうしたの?」「その時、どう思ったの?」と私がヒントを与えながら書いているのですが、今日はよほど自分の中で印象的な出来事だったのでしょう。あっという間に今日の感想を書くことができました。

 

 その後、「枝も入れてあげたい♪」とお友達と娘と自宅裏の公園へ行き、無事に丁度いい枝を見つけたところで大きな虫かごに移し替え、大満足の息子。本当に本当に楽しそうでした。

 

よほどうれしかったのか、そのコクワガタを指につけて公園を歩いている息子。「この子は飛ばないから大丈夫!」と・・・・

 

 

 

 

 

 

 その時、突然息子がコクワガタがいない!!!」と。。。

 

いつの間にか落としてしまったようです。

 

 もうそこからは想像通り大変です・・・

 

必死になって付近を捜す息子。お友達にも協力してもらい大捜索。

 

それでも、コクワガタは見つかりませんでした。気が済むまで探させようと私は家で待っていましたが、そのうち雨がぱらつき、まず娘が先に帰ってきました。

 

もちろん、息子は帰ってきません。でも、そのうちに夕方5時のチャイムが鳴り・・・

既に1時間以上は探しているでしょうか。

 

時間はしっかり守らせる私は声をかけに行きました。

 

「もう時間だよ。帰ろう。」

「ここにゼリーを置いておいたら食べにくるかもしれないから、明日また見にこよう!」

「明日、山の公園へ行って、何か虫を探してみよう。」

 

でも、息子は「やだ。ずっとずっと探す・・・」と機嫌を損ねています。無理もありません。大好きな昆虫がまさか見つかるとは思わなかった場所で、しかもまだ夏前に見つかったのですから。。。

 

息子の気持ちも痛いほど分かるけれど、とてもとても小さかったコクワガタ。そんなに簡単には見つからないでしょう。「ゼリーを置いておこう・・・」そう言うのが精一杯でした。

 

何度も何度も説得をし、重い足取りをどうにか一歩づつ自宅の方へ向ける息子。泣くのを必死にこらえながら、どうにか玄関の中に入ってくれました。

 

ずーっとずーっと暗い顔で落ち込み、時にはその怒りを私にぶつける息子。

お母さんが悪いんじゃない、逃がしたのは僕・・・そんなことを理解しているはずなのに、抑えきれない感情に苦しんでいるようにも見えました。

 

そこで私がかけた魔法の言葉。。。

「お母さんも小さい時、同じようなことをしてすごくつらかったことがあるよ」

 

すると息子は「どんなこと?」と。私が説明をすると「どこで?」と何度も質問をしてきました。

 

それまでは、「うるせー」「まださがす!」と感情をむき出しにしていた息子は、私の話に耳を傾けるうちに落ち着きを取り戻してきました。

 

そして、「何回くらいあったの?」という息子の質問に対して「100回(笑)」とジョークを交えて答える私。そこで、息子の顔が緩み、「お母さんは100回あったけど、〇〇はまだ1回じゃん!全然大丈夫だよ!!」とのふざけながらの声かけをした時にはすでに笑っていました。

 

そう、何か気持ちのバランスを崩してしまった時にまず必要なのは共感してあげることです。

 

そして、気持ちがしっかり落ち着いてから、改めて真面目に話をします。

 

「みんな失敗することだってある。でも、失敗してもまた次チャレンジすることもできるんだよ。」

「すごく嫌な気持ちになっても、こうやって直すことができるんだよ。」

「今日はコクワガタ逃がしちゃったけど、また明日もっとたくさん虫がいるところに行って探してみよう。」

「でも、いろんな虫はいると思うけど、クワガタがいるかは分からないよ。それでも大丈夫?」

 

そんな問いかけに、息子は「大丈夫。」と答えることができました。

 

まだまだ、難しい話は理解できないので、本人が理解しやすい簡単な言葉を選んで説明をします。

 

そして最後は・・・「というか、去年はセミを28匹捕まえて逃がしてもぐずぐず言わなかったのに、何で今日は1匹でぐずぐず言ったの~?(笑)」と笑いに変えて、この話はおしまいにしました。

 

セミは逃がすことが前提で捕まえていたけど、今日のコクワガタは想定外の時期に想定外の場所で見つけ、飼う気満々で持ち帰ってきた大切な虫。だから、あんなに機嫌が悪くなってしまったんだよね。

 

そんなことは分かっているけど、いつも私は気持ちがマイナスになった時、それを引きずらないようにいつも笑顔で終われるように意識をしているのです

 

こうして、まずは息子の気持ちに共感し、その後しっかりと説明をして、最後は笑顔で終わるという一連の流れを教えることによって、ひとつづつ対処法を身に付けていってもらえたらいいなと思っています。

 

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