子供の幸せを願って

~未熟児で産まれ、知的障害・言語発達遅延を患った息子の成長において私ができること~

⑦私のちっぽけな悩み~東日本大震災で感じたこと~

前回のあらすじはこちら↓

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ちょうど息子の首も座り、ベビーカーでお出かけをした帰り道・・・・

 

突然、大きな揺れがありました。

 

立っていられない程の大きな揺れで、私は思わずガードレールをつかみ、ベビーカーは片手で抑えていました。

 

周囲の住宅は窓ガラスが割れるのではないかと思う程、ガタガタガタガタと揺れ、電柱も木も大きく揺れていました。

 

道路は大きく波打ち、あんなに硬いコンクリートが本当にぐにゃりぐにゃりとまるでウォーターベッドのように揺れていました。

 

初めての衝撃。これはいつもの地震ではない・・・・

 

揺れが収まるまでその場で待ち、落ち着いたところで家路を急ぎました。

 

何があったんだろう・・・

 

帰宅後すぐにテレビをつけようとする私。

 

でも、テレビがつかない。

 

そう、停電でした・・・

 

まだ、発生当初は外が明るかったため、停電していることに気づいたのはその時でした。

 

携帯電話は全くつながらない。

 

情報が何も得られない・・・

 

私の住んでいる場所は直接的な被害のなかった場所だったので、周りの様子から少し待てば電気も復活するだろうと落ち着いていました。

 

その後、何度もある余震・・・

 

しばらくの間、外で待機している人たちもたくさんいました。

 

 

息子にミルクを作らないと。

 

電気はだめでもガスは出るだろう・・・

 

でも、我が家のガスの着火に必要なのはまずは電気でした。

 

電気もだめ、ガスもだめ、水道もでない・・・・

 

ミルクが作れない・・・

 

息子は私の母乳だけでは足りない・・・

 

でも、大丈夫。きっと数時間後には電気が復活する。

 

そう思ってなんとか母乳と冷蔵庫にあったお水をスプーンで飲ませ、息子の相手をしながら電気が復活するのを待っていました。

 

 

そうしているうちにどんどん外も暗くなり、不安が募る中、部屋の中は何も見えなくなっていきました。

 

外の月明りと小さな懐中電灯を頼りに、息子のオムツを替える。

 

もうその頃は、お腹も減って真っ暗な部屋の中で息子は泣き叫んでいました。

 

ごめん、食べさせてあげるものが何もない・・・

 

とりあえず早く寝かしてしまおうと、私は必死に抱っこであやしていました。

 

 

東日本大震災の発生時刻は14時46分。

 

それでも、20時になっても、21時になっても、電気がつかない・・・

 

いつもだったら、こんなに時間はかからないのに・・・

 

私と息子は二人きりでその時間を真っ暗な部屋で過ごしていました。

 

ようやく泣き疲れて眠りについた息子。

 

私は心配と不安で寝付くことができない・・・

 

そして、電気がついたのは深夜0時前でした。

 

ようやくついたテレビには大きな地震があったことを知らせるニュースが。

 

でも、まだその時は詳細な情報はなく、どの程度の被害なのかは全く分りませんでした。

 

そして、翌朝・・・

 

私は言葉を失いました・・・

 

日本が大変なことになっている・・・

 

 

 

 

私のブログでこのようなデリケートな問題を取り上げていいものかとても悩みました。

 

でも、このブログには嘘偽りのない私の正直な気持ちを綴っていきたい。

 

直接被害の遭われた方たちから、どれだけの勇気をもらったのだろう・・・

 

この、大切な気持ちをしっかりとここに残しておきたい・・・

 

そんな気持ちから今日のブログを書いています。

 

 

たくさんの命が失われ、たくさんの建物が跡形もなく消え、まるで戦後のような光景でした。

 

私の悩んでいることはなんてちっぽけなことなんだろう・・・

 

日々、ニュースで流れる人々の姿、広大に被害を受けた土地を見て、人間の逆らうことのできない自然の偉大さを感じました。

 

でも、それ以上に、人々が助け合う姿、時間をかけて少しづつゆっくりと復興していく町を見ているうちに、人間のとてつもない強さを感じました。

 

これが人間の底力か・・・

 

もちろん、あの時に受けた大きな傷が癒えることはないと思います。

 

それでも前を向いて生きていく人たちの姿は、言葉では表せられない程の強いパワーがあります。

 

私もその方たちのように、またあの身近な人のように、苦しみの中でも光を見つけられる人間になりたい・・・

 

 

直接的な被害に遭われた方々、私の軽々しい言葉によって不快な思いをさせてしまったら、本当に申し訳ございません。

 

ただ、たくさんのパワーや勇気をいただいた事実をここにしっかりと残そうと思いました。

 

東日本大震災だけでなく、自然災害の多いこの日本。

 

この人間の底力をしっかりと刻み、私も前を向いて歩んでいこうと思っています。

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