息子の得意分野~辛く大変でも【自信】を作ることの重要性~
未熟児で産まれ、知的障害と言語発達遅滞を患い、言葉の遅れや吃音障害を残しながらも、本人のもともと眠っていた能力と日々の療育や学習などにより、通級に通いながら通常級に通えることになった息子くん。
そんな息子は苦手なことも多いけれど、得意分野もあります。
それは、計算問題!
この分野は2歳の時の療育センターでの発達検査の時から、年齢相応という結果が出ていました。
当時はこの【数字関係】が平均、【言語関係】が平均以下、【視覚・空間認知関係】が平均よりかなりすごい下という階段状の結果でした。
そして、現在はその階段をそのままの形で少し上に持っていけているような感じになっています。
特にその年齢相応であった【数字関係】が、現在大きな力を発揮し、年齢以上の能力へと成長しております。
具体的に説明をすると、現在小学校3年生の息子の公文算数はFの前半。だいたい小学校6年生レベルです。
日々の努力によって、この平均であった能力を得意なものに変えることができました。
言葉が苦手な息子にとって、この公文の計算問題に特化したプリントが功を奏しました。
こういったハンディキャップを抱えた子供たちに一番必要なものは、❝好きや得意を伸ばして自信につなげる❞ということだと思います。
私は過去記事「教育虐待について考える その②~好きなことも嫌いなことも取り組むことが本来の教育だと感じる~ 」にも書かせていただいた通り、苦手なこともすぐに投げ出さずに頑張ってみるという力も必要だと思っているのですが、何よりまず大事なのは好きなことや得意なことを伸ばすことが重要であると思っています。
初めは文章題が苦手な息子に対し、公文の計算ばかりの問題に少々不安もありましたが、この【数字を操る能力】をこれだけ伸ばすことができたのは、本人にとってかなりのプラスになったと思います。
クラスのお友達もこの息子の能力に対し、「通級で何かすごい勉強をしているのでないか?」と思っている子もいるくらいです。
苦手なことが多くても一つでも得意があるだけで、本人の気持ちも、また周りの息子を見る目も変わってくるのだな・・・ということを感じました。
そして、その【自信】が他に苦手なことが多くても息子がそこに執着することなく、生き生きと毎日を過ごしていけるパワーにもなっているように感じます。
さらに、その生き生きとした雰囲気がしゃべり方がおかしくても、お友達の輪の中に入っていける要素の一つにもなっているのではないかと思います。
でも、人よりも得意なことを作るには並大抵の努力では作ることができません。
私はこの息子の【自信】を作るために、何度も本人が辛く苦しい思いをしながらもその都度励まし、今まで頑張ってできるようになった過去を一緒に振り返り、息子が少しでも前を向いて努力ができるように気持ちを整えながらやってきました。↓
新しい単元に入るたびに、ほぼ全問バツ(✖)になり、その直しで4時間も公文から帰ってこない日もざらにあって・・・・
そのたびに、私は上記記事のようにふざけてみたり、褒めてみたり、抱きしめてみたり・・・と、息子の気持ちが少しでも楽になるように意識をしてやってきました。
そんなたくさんの努力をしてきた結果、得ることができた息子にとってとても大切な【大きな自信】・・・
そしてその【自信】は、学校生活だけでなく本人の気持ちにもかなりプラスに働いていることが分かりました。
ある時、わざと息子に「もうすぐ公文の国語、妹に抜かれるね。」と言ったことがあります。
これは、普通であれば絶対に口にしてはいけない言葉です。
でも私は息子とはしっかり信頼関係ができていると感じているのと、ここまで伸ばすことができた【自信】を本人もしっかり認識しているのではないかと思い、わざと気持ちを確認するために口にしました。
すると息子は特に気持ちを乱すこともなく「でも算数は抜かれないよ(^^)」と・・・
そう、その「でも僕は・・・」と言えたことが、私にとって「やっぱりしっかり【自信】となって身についたのだな・・・」という確信に変わり、今までの努力が大きくプラスのものとなったことを実感したのでした。
この『でも僕にはこれがある!』と言えたことは、これからの息子にとってとても大きな【支え】となっていくことでしょう。
さらに、息子が苦手な国語力もしっかりと努力することによって、みんなと会話ができたり、先生が言っていることが分かったり、本を読めるようになったり・・・と、現在たくさんのプラスを得ることができています。
だから、私は「【補足しました】教育虐待について考える その④~【虐待】という言葉が乱用されることによる危険性~ 」の記事で、辛く大変なことでも子供の気持ちを第一優先にしながら諦めずに努力をすることも必要であるという旨の内容を書かせていただきました。↓
どんどん、難しくなり苦しさも増えていきますが、やはりそれらに立ち向かう力は今まで諦めることなく乗り越えてきた過去であると思っています。
そして、それらがさらに【大きな自信】へと変わり、自分で生き抜く力になっていくのではないかな・・・と思っています。
公文算数にて小学校6年生レベルと戦っている息子がこれからも気持ちを壊さないよう、しっかりと応援していきたいと思っています。
私が求めているものは【特別な学力】ではなく、本人の【自信】です。
この【自信】を作れるか作れないかによって、息子の今後の生活が大きく変わってくると思っています。
「僕には何もない・・・」となってしまわないように、息子自身が「僕にはこれがある!」と言えたこの【自信】をこれからも大切に守っていきたいと思っています。
そして、「Fが合格したらパーティーしようね♪」と息子に伝えている私。
この公文の算数において❝小学校課程修了❞という大きな節目を、私はどういう気持ちで迎えるのでしょうか・・・
その時は涙が出てしまうかもしれませんね。。。
※得意を伸ばす【自信】でなくても、「僕はこれが好き♪」「私はこれをやっていると夢中になれて楽しい♪」というものを子供自身がしっかりと自覚することもとても素敵だと思います!
上記記事はあくまでも息子の場合ですので、その子に合ったその子なりの【好き】や【自信】が身に付けられるといいですね(^^)